電子契約SaaS
電子契約SaaS比較2026年|中小企業向け3選
2026/5/7 · 編集部
「紙の契約書を印刷して郵送して、押印してもらって返送を待つ」——この作業に月何時間費やしていますか?
電子契約SaaSを導入すれば、締結までのリードタイムを数日から数時間に短縮でき、印紙税・郵送コストも削減できます。本記事では、中小企業への導入実績が豊富な3サービス(クラウドサイン・freeeサイン・GMOサイン)を料金・機能・セキュリティの観点で比較し、自社に合う選び方をお伝えします。
本記事には広告(アフィリエイトリンク)を含みます。料金は記載時点の公開情報をもとにしており、最新情報は各公式サイトでご確認ください。
電子契約SaaSが中小企業に必要な理由
電子帳簿保存法の改正・インボイス制度の施行を機に、契約書類のデジタル管理が事実上必須になりました。電子契約は以下の課題を解決します。
- 締結スピードの改善:郵送往復を省き、当日中に契約完了も可能
- 印紙税の削減:電子契約書は印紙税法上の課税文書に該当しない
- 書類保管コストの削減:紙の原本保管スペース・管理工数がゼロに
- テレワーク対応:押印のためだけに出社するムダを排除
電子署名の種類を理解する
サービスを選ぶ前に「立会人型」と「当事者型」の違いを押さえておきましょう。
| 方式 | 概要 | 法的効力 | 主な用途 |
|---|---|---|---|
| 立会人型 | サービス提供者が電子証明を付与。送信側のみ契約プランが必要 | 実務上広く認められる | 業務委託契約・NDAtなど多数 |
| 当事者型 | 自社の電子証明書を使って署名。電子署名法上の効力が高い | より高い法的効力 | 不動産・M&A・金融系の重要契約 |
一般的な業務委託や取引基本契約なら立会人型で十分です。重要度の高い契約が多い場合は当事者型が使えるプランを選びましょう。
3サービスを一覧比較
| クラウドサイン | freeeサイン | GMOサイン | |
|---|---|---|---|
| 運営 | 弁護士ドットコム | freee株式会社 | GMOグローバルサイン・HD |
| 月額料金(税込) | 1.1万円〜 / Free(5件)あり | 5,980円〜 / お試しあり | 9,680円〜 / Free(5件)あり |
| 立会人型 | ○ | ○ | ○ |
| 当事者型 | 上位プランのみ | 上位プランのみ | 標準プランから |
| セキュリティ認証 | ISMS / SOC2 Type2 / eシール | ISMS / プライバシーマーク | ISMS / プライバシーマーク / 認定タイムスタンプ |
| 主な連携先 | kintone, Salesforce, Slack, Teams | freee会計, freee人事労務, Salesforce | kintone, サイボウズOffice, Salesforce, Slack |
| 無料トライアル | Free(月5件) | お試しプランあり | Free(月5件) |
各サービス詳細レビュー
クラウドサイン——国内シェアNo.1の安心感
弁護士ドットコムが運営する、国内最大手の電子契約サービスです。官公庁・上場企業への導入実績が豊富で、「相手方に安心して署名を依頼できる」という点が最大の強みです。受信側はアカウント不要でブラウザ上から署名でき、締結率が高い傾向にあります。
こんな企業に向いている
- 大手・官公庁との取引が多く、相手方への信頼性が重要
- まず無料(月5件)で試してから導入判断したい
- kintone / Salesforce との連携を軸にワークフローを構築したい
注意点 送信件数が増えると料金がかさみやすく、当事者型署名は上位プランに限定されます。主に締結件数が多い企業はプランのコスト試算を慎重に行ってください。
freeeサイン——freeeシリーズ利用企業との相性抜群
freee株式会社が提供する電子契約サービスで、freee会計・freee人事労務との連携が最大の差別化ポイントです。月額5,980円からとクラウドサインより低価格で始めやすく、上位プランでは送信件数が無制限になります。
こんな企業に向いている
- すでにfreee会計・freee人事労務を利用している
- スタートアップ〜30名規模で、コストを抑えながら電子契約を始めたい
- 送信件数が多くなる見込みがあり、無制限プランを検討したい
注意点 クラウドサインと比べると国内シェアや官公庁での実績は相対的に小さく、相手方企業によっては「聞いたことがない」と感じるケースもあります。自社の取引先構成に応じて検討しましょう。
GMOサイン——当事者型を標準プランから使えるコスパ型
GMOグローバルサインが運営する電子認証局を持つグループのサービスで、法的信頼性の高い「当事者型署名」を標準プランから利用できる点が大きな特徴です。認定タイムスタンプにも対応しており、文書の真正性をより強固に証明できます。
こんな企業に向いている
- 不動産・製造・士業など、法的効力の高い契約が多い業種
- クラウドサインより低コストで当事者型を使いたい
- kintone・サイボウズOfficeと連携して申請〜契約のワークフローを組みたい
注意点 国内シェアではクラウドサインに次ぐ2番手で、相手方に事前説明が必要になる場面もあります。UIの好みは人によって分かれるため、無料プランで実際に試すことをおすすめします。
中小企業向け選び方ガイド
Step 1:現在の会計・業務システムを確認する
| 既存システム | 相性が良いサービス |
|---|---|
| freee会計・freee人事労務 | freeeサイン |
| kintone・サイボウズOffice中心 | クラウドサイン または GMOサイン |
| 特定のシリーズ未利用 | シェアと価格でクラウドサイン or GMOサイン |
Step 2:契約の重要度・種類を確認する
- 業務委託・NDA・取引基本契約が中心 → 立会人型で十分。クラウドサイン(Free) か GMOサイン(Free) から試す
- 不動産・M&A・金融系などの高重要度契約あり → 当事者型が標準から使える GMOサイン を優先検討
Step 3:月間送信件数で料金を試算する
月間50件を超えてくると件数課金の影響が大きくなります。上位プランで送信無制限になるサービスを選ぶと運用コストが読みやすくなります。
自社に合うサービスをまだ絞り込めていない場合は、バックオフィス診断ツールでかんたんチェックもできます。
電子契約以外のバックオフィスSaaS全般の選び方は、電子契約カテゴリTOPページも参考にしてください。
よくある質問(FAQ)
Q1. 電子契約は法的に有効ですか? 電子署名法・民法上、適切な電子署名が施された電子契約書は法的に有効とされています。立会人型・当事者型ともに実務上広く認められており、官公庁や上場企業でも採用が進んでいます。ただし、一部の法律(不動産登記など)で書面要件が残るケースがあるため、弁護士や司法書士への確認をおすすめします。
Q2. 相手先がアカウントを持っていなくても締結できますか? 3サービスとも、受信側はアカウント不要でブラウザ上から署名できます。相手方にSaaSの導入を求める必要はなく、メールで送付するだけで締結手続きを開始できます。
Q3. 電子帳簿保存法への対応は必要ですか? 電子的に締結した契約書は、電子帳簿保存法の「電子取引」に該当し、電子データでの保存が義務付けられています。3サービスとも電帳法対応の保管機能を備えているため、締結後もシステム内で管理するだけで要件を満たせます。
Q4. 無料プランで実際の業務に使えますか? クラウドサインとGMOサインは月5件まで無料で送信できるプランがあります。件数が少ない事業者や試験導入であれば、まず無料プランで使い勝手を確かめることをおすすめします。
Q5. 印紙税はかからないのですか? 電子契約書は「紙の文書」ではないため、現行の印紙税法上の課税文書に該当せず、印紙税は不要です。契約書1通あたり数百〜数万円の印紙代を削減できるため、締結件数が多い企業ほど導入効果が高くなります。
まとめ
- シェアと実績を重視するなら→ クラウドサイン(国内No.1、相手先への信頼感が高い)
- freeeシリーズを使っているなら→ freeeサイン(連携コストがゼロで統合しやすい)
- 当事者型をコスパよく使いたいなら→ GMOサイン(標準プランから当事者型対応)
3サービスともに無料トライアルが用意されているため、まず1〜2件の実契約で操作感を確かめてから本導入を判断するのが失敗の少ない進め方です。